かなり非リア向けだったエヴァ旧劇
BSで去年の秋から再放送されていて興味本位で見て来たエヴァ。
今までの謎が何となく分かった劇場版だった。
たった90分くらいでまとまるのかと思ったけど多分大体分かった。
でもあまりに残酷過ぎる。
あの使徒との戦いは人類をある意味滅ぼすためにやらされた事だったとは。
このためだけにたくさんの人が死んだ。
アスカも母の幻影を見て覚醒したにも関わらず
ゼーレに殺された。
(作中で一番悲惨な死に方だった)
人類補完計画と呼ばれるこの計画。
自我を持つから人類は争うという訳で自我を奪って一つの生命体にするという内容だ。
死ぬのと変わらないことだけど自己嫌悪してきた生存者たちは各々楽しい夢を見ながら受け入れた。(マヤさんがレズだったのは驚いた。 視聴者にはとことん夢を見させない)
劇場版では疲弊して何も出来なかったシンジはとうとう補完を受け入れる。
この描写が非常におぞましい。
とても辛い幼年時代だったようだ。
自分の解釈ではシンジはあまり男と関わらず女とばかり関わってきたのは自分を放置してきた父親に対する怒りや恐怖から男を避け女に依存していたかもしれない。
TV版の回想でもトウジやケンスケより圧倒的にミサトさんや綾波・アスカが出てくることが多かった。
でも依存してきた女の子たちのシンジに対する隠れた思いを補完された故に知ってしまう。
ミサトさんは頼れるお姉さんだけど実はかなり自分勝手。
アスカはシンジの事が大嫌いだった?
(ミサトさんの家でのシーンは本当のことか分からないけど首を絞めるなんて当時のシンジには出来ないだろうから補完後の世界の話だろう)
シンジもアスカなんて別に好きじゃなかった。
でも恋愛すれば冴えない人生が変わるとでも思っていたのか好きなフリをしていたのかもしれない。
アスカも同様かな?
それでシンジは首を絞めた。
ここでご機嫌なミュージック。
そして実写パート。 若造としては90年代の日本の風景が見れて楽しい。でも座席に座っているエヴァファンを写しながら現実がどうたらこうたら講釈を垂れるのはさすがにヒドい。
そりゃ無いでしょ。監督のインタビュー本読んだら自分の意見を押し付けるファンが鬱陶しかったとは言っていたけど。
監督が伝えたかったのはエヴァにハマって自分を慰めてないで現実を生きろという事なんだろう。
だから撤退的に世界を滅茶苦茶にしてファンを失望させようとしたのかな。
とにかく、シンジはアスカに対してお前なんか別に女として好きじゃないと意志を示してまた新しく人生をやり直そうと補完を拒絶する。
シンジと初号機は使徒との戦いで一体化して
神同然になっていたのであっけなく補完世界は崩壊した。
さようなら綾波。 (モザイクほぼ無しだったけどなぜか綾波の欠損にはモザイク 女子中学生のおっぱいは許されたのに)
最後、アダムとイヴかの様にシンジとアスカが並んで横たわる。
シンジは現実でもアスカに対する怒り?を示して反応を貰うことにした。
アスカもその心情を補完世界で知っていたのか
「気持ち悪い」と嘲る。
よくこの壮大な話がまとまったと思うけど非常に人に薦められない作品だと思う。
作中歌だけは受け入れられそう。
他人が怖い。自分すら愛せないという人にはこの補完世界は魅力的なんだと思う。
補完世界は徹夜しながらネット見ている感覚に近いのかな。